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書評要約「嫌われる勇気」2/3 - 承認欲求の否定

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アドラー心理学で話題の書「嫌われる勇気」を要約してまとめたい。
三つの記事に分けて掲載しています。
それでは第二回目「承認欲求の否定」をどうぞ。

人生の嘘

・さまざまな口実を設けて人生のタスクを回避しようとする事態を人生の嘘と呼ぶ

所有から使用へ

・フロイトの原因論は「所有の心理学」であり、やがて決定論に行き着きます。
 一方、アドラー心理学は「使用の心理学」であり、決めるのはあなたなのです。

承認欲求を否定する

・他者の期待など、満たす必要はないのです。
・自分が自分のために自分の人生を生きていないのであれば、いったい誰が自分のために生きてくれるだろうか
・相手が自分の思うとおりに動いてくれなくても、怒ってはいけません。それが当たり前なのです。
・神なき世界のニヒリズムを克服するためにこそ、他者からの承認を否定する必要があるのです。
・われわれは「これは誰の課題なのか」という観点から、自分の課題と他者の課題を分離していく必要がある
・課題を見分ける方法はシンプル。「その選択によってもたらされる結末を最終的に引き受けるのは誰か」

自分の最善の道を選ぶ

・あなたにできるのは「自分の信じる最善の道を選ぶこと」、それだけです。
 一方でその選択について他者がどのような評価を下すのか、
これは他者の課題であって、あなたにはどうにもできない話です。
・他者の課題に介入せず、自分の課題には誰一人として介入させない。
・「運命とは、伝説によってもたらされるものではなく、自らの剣によって切り開くものである」
・アドラー心理学には常識へのアンチテーゼという側面があります。
・他者の期待を満たすように生きること、そして自分の人生を他人任せにすること。
 これは、自分に嘘をつき、周囲の人々に対しても嘘をつき続ける生き方なのです。

真の自由とは

・欲望や衝動に沿って生きることは自由ではなく、欲望の奴隷でしかない。
・自由とは、他者から嫌われることである
・あなたが誰かに嫌われているということ、それはあなたが自由を行使し、
 自由に生きている証であり、自らの方針に従って生きていることのしるしなのです。
・他者の評価を期に書けず、他者から嫌われることを怖れず、承認されないかもしれないというコストを
 支払わない限り、自分の生き方を貫くことはできない。つまり自由になれないのです。
・独善的にかまえるのでもなければ、開き直るのでもありません。ただ課題を分離するのです。

全体論

・アドラー心理学では、身体の症状を心(精神)と切り離して考えることはしません。
 心と身体は一体のものだ、これ以上分割することのできないひとつの「全体」なのだ、と考えるわけです。
・人間をこれ以上分割できない存在だととらえ、「全体としてのわたし」を考えることを「全体論」と呼びます。


第一回「目的論」はこちら
書評要約「嫌われる勇気」1/3 - 目的論


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